国際理解DAYS

今年度は1934年沖縄県生まれ、作家で人道教育家の伊波敏男氏をお迎えしての講演会でした。

伊波さんは14歳でハンセン病を発病し、家族と引き離され、終生隔離の療養所で尊厳と自由を 奪われての生活。進学、就職、結婚・・・、厳しい闘いの連続の人生と節目節目の貴重な出会い (生徒の感想の中にある友人等)。ご自分の受けてきた差別の実体験とその時感じたことを交え ながら語りかけるように話されました。

講演は12部と分けられ、お話が終わると高2中1の縦割りのグループでディスカッションタイ ムが設けられ、各グループ伊波さんへの質問を考えて司会者(高2生徒)に提出、伊波さんに答 えていただくという形をとりました。

最後に災害や戦争にも触れられ、周囲で起こっていることに無関心でいてはいけない、という熱 いメッセージが残されました。ご高齢にも関わらず、講演中は生徒の中央に立ち、若者へ伝えて いく事の意味を語られました。

講演後、生徒たちの振り返りシートには沢山のメッセージが残されましたので、伊波さんにも読んでいただこうと思います。

以下 生徒のメッセージより

~まず誰かが病気や障害を持っていてもその人は「かわいそうでない」ということを覚えておきた い。そして友人の言葉にもあったとおり、その病気や障害を持つようになったのはたまたまその 人だっただけで、誰のせいでもないということ。だから普通に家族と過ごすことができる私たち は、まずは知ることから始まり、理解し、支援したり、今後同じ過ちが繰り返されない様に伝えるこ とが義務だと思った。

~ハンセン病にかかり、差別なども多く残っていた時代に自分から行動し、人生を切り開いて いった伊波さんは本当にカッコイイと思いました。伊波さんのお話から最も正すべきは「無関心」 という状態だなと改めて感じました。伊波さんにハンセン病に対する日本の誤った対応や「無関 心」の残酷さを学ばせてもらった1人として、今後の人生に活かしていこうと思いました。

~一番印象に残ったのは友人の「病気はお前の人間性に何の関係があるんだよ!」という友人 の言葉です。自らの意志ではないことで、偏見や差別を受けていたという過去の事実を知り、と ても悲しいと思いました。「多様性の時代」とも言える現代では、多様性を知るだけでなく、関心を 持ち認め合うべきだと感じました。

2024-03-18

2024-03-18

2024-03-18